2020.6.27 続報2 クビアカガードネット施工方法も日々進化
ネット巻きの課題として、未被害木、被害木共に巻き付け後のメンテナンス「ひこばえ除去・胴吹き枝の除去」が課題でした。これらの発生によって、ネットが破損する懸念があったり、ネット内の成虫、被害(フラス) 確認 が妨げられる場合を想定し改善ました。既に、設置済みのネット内のひこばえ、胴吹き枝、成虫、フラス処置の仕方は、縦に切れ目を入れてその穴から作業、その後ホッチキスで修復する方法を公開していますが、今回、新規に巻き付ける場合、事前にその対策を講じる手法を研修で公開しました。
当日のクビアカガードネット最新施工方法の完成版紹介状況です。
今回の改善点1、ネット内のひこばえ抑制対策です。ひこばえ除去後、地際に根株対策に使用したシートBB1515を敷き込み、ネット固定時に織り込んで、上からU字ピンでネットと一緒に固定します。(ネットもシートも織り込むことで固定強度が増します) 仕上がりもスッキリします。この応用は大径木でも施工できます。但し、注意事項として被害木にシートを敷き込む場合は、フラスが出ている所は、確認できるように工夫して下さい。
今回の改善点2、胴吹き枝の抑制です。毎年同じ所から発生して、こぶ状になっています。枝を切除後アグリシートテープを貼り付けます。(大きさによりスリットタイプを使用すると便利です。)貼り付け後、ホッチキスで止めるだけの簡単な作業です。発生する全てを抑制出来ませんが、クビアカガードネットを巻き付けた範囲の大半はカバー出来ます。クビアカガードネットの巻き付け方は、「クビアカガードネット施工手順要領書」をご覧下さい。(過去のブログ内にQRコードで詳細施工方法を掲載しています)
この様に、現場で確認した課題は「現場に落ちているヒント」に「気づく」か「気づかないか」で解決の是非が決まります。解れば簡単なことなのですが、何とかしたい、何とかしたいとの強い思いが気づかせてくれたのかも知れません。まだまだ、この現場での検証は続きます。前回の調査時にここのサクラの植栽土壌は硬く、ひこばえ抑制をするためには土壌を膨軟化、樹勢をよくするする必要があると力説された方がありました。ごもっともな説なのですが、サクラが加害を受けて枯れてしまうと?、この現場は今は何を最優先して論ずべきか考えると答えは出てきます。改善点3では塗布剤(メイカコート)の検証結果を掲載します。