2020.4.30 JYUKU生の皆様へ 広葉樹で見かけた寄生蜂の営み
塾生の皆様へ 今日からやっと連休に入りましたが、4月30日は京都で最終の庭園巡回でした。巡回時にモミジの枯死部に無数の脱出孔(写真1)が空いており、その横でオナガバチが集団で産卵(写真2)していました。オナガバチは 木材穿孔性の鞘翅目(カミキリムシなど)とキバチ類に外部寄生する飼い殺し型寄生蜂。キバチの天敵として重要です。写真3はキバチと思われるのですが、捕獲できずに未同定です。現場では季節を通じて色々な営みが観察できます。写真4枚目はチャッカリと脱出孔をアリが利用している様子です。 定期的に訪問していますので、この部分はしばらく観察を続けたいと思います。
宗實塾長
5月に入り、一機に夏日のような気温になってきましたが植物園への出務も少なく、自宅待機の日々が続いています。
このたびは、また寄生バチの観察情報をいただきましてありがとうございます。私の随分前に明石公園のラクウショウのあたりの枯れた木の切り株だったと思うのですが?このオナガバチの産卵行動に初めて出くわして感動したことがあります。
その時は面白い蜂がいるもんだなぁーと、写真を撮っただけであまり詳しくはその生態を調べなかったのです。今回、塾長からモミジの枯れ木の中にいるキバチの幼虫に卵を産み付けるオナガバチの生態はすごい!としか
いえない行為ですね。本当に多くの生きのがどんな関りで生きているのか?そのつながりの巧妙さには不思議であり、改めて、びっくりします。
樹木医としての目線で、そこで起こっていることを現場で遭遇し、確認できることは貴重な体験として身につくことと思います。
もちろん、あれ?とか、どうして?、なんでやねん!と思うことが・・・
何より大切だと思います。
今はなかなか行動しにくいですが自粛が解除になったら、ぜひ色々とご指導のほどよろしくお願いいたします。
長くなりましたが、塾長が今回撮られたオナガバチはオオアメイロオナガバチではないでしょうか?それと、写真ー3のキバチはクロヒラアシキバチかもしれない?・・・間違っているかもしれません。
それでは、また、よろしくお願いいたします。
JYUKU生:2019 福本