2020.5.30 JYUKU生の皆様へ 視点を変えて樹勢観察は上空からも
JYUKU生の皆様へ 本日は「他府県からの移動は自粛下さい」との表示を横目に見ながら和歌山県と奈良県での樹木調査でした。幸い業務の内容は人が一人もいない場所が多く、 自宅から現場迄車での移動は安心です。毎年、同じ時期に経過を比較検証している業務は先に延ばせません。今回は、シダレザクラの地上部での基礎調査とドローンを使った上空から定位置観察です。樹冠の広がりを真上から記録、比較して観察しています。(この手法は、画像解析により梢部の葉の病害虫確認、枯死部の腐朽進行状況把握、被圧対策等々、関西の複数箇所の現場で活用しています)
2020.5.30撮影
2019年5月17日撮影
推定樹齢200年以上(記録では樹高20m、根周4.3mあった)のシダレザクラですが、今は主幹は根元が皮1枚で支柱に支えられかろうじて生き残っています。2枚目の2019年5月の写真と1枚目の2020年5月の真上からの写真を比較すると季節が2週間ほど違うので葉色は若干異なりますが、1年間で枝の伸びと量が増えていることが解ります。切除した主幹の回りの空間と副主幹の上に被さった枝葉を見ただけでも増えていることが解ります。毎年、この様に樹冠の広がりや変化を比較検討することも樹勢回復の一つの目安にしています。
根元の状況です。 奥に見えるのが不定根です。課題山積ですが、一つ一つ講じた対策の結果を検証しながら見守り続けています。全容と詳細はJYUKUで説明します。
宗實塾長
こんばんわ!いつもお世話になっております。
和歌山や奈良へと忙しい定期巡回調査の日々、本当にお疲れ様です。
シダレザクラの一年後を上空からドローンで撮影すると、本当に治療後の成果が一目瞭然
でわかりますね。ドローンはすごいアイテムです!
ところで、先日の京都の庭園におけるアカマツの時は、2017年7月に根元に発生していたハナビラタケの子実体の発生から対象木の腐朽状況を素早く予測できたとのこと!。樹木と菌類(キノコ)の関係についての基礎知識と経験の賜物と勉強になりました。そして、そのような最悪の状態のアカマツに対して、どのような処置をすべきかの判断や方法が最も重要な点と感じます。
jyukuの講義を楽しみにしています。
jyuku生:福本