2025.3.26 フラス調査の漏れが無いように徹底した調査をしています。
神戸市で2月16日に樹木医会兵庫県支部によるクビアカフラス調査が行われました。この地域は激害地に隣接する地域で被害の拡散を想定しての広域調査でした。私の担当するエリアで未調査場所が1箇所だけあり、その場所の調査手続きが完了、3月21日に再調査を実施しました。
この場所は、最近全国でも増えている放置家屋で、持ち主は判明しても海外に在住されており、中に立ち入れない状態でした。外観から屋敷内に10本以上のサクラ、ウメが確認されており、フラス被害を確認した場所から200m程しか離れておらず、クビアカが侵入した場合には繁殖地になることが予想されました。地元の自治会長さんに海外連絡等ご尽力いただき、ようやく連絡、許可を得てカギを入手出来て、市の担当者と調査を行いました。




永年放置された敷地内はノイバラやツタが草木に絡まり調査は難航しましたが、幸い、クビアカのフラスは確認されませんでした。今の時期でこのような状態ですから葉が茂った夏場の調査は難しく、この地域、場所はマムシも複数確認されており危険と判断しました。今回の様な調査は毎年継続して行う必要があり、この場所は関係者間で情報共有して来援度から継続して立ち入り調査をすることになりました。「1箇所ぐらい未調査でも大丈夫」では済まされないのがクビアカ対策です。 この調査はサクラやウメがある限りズーと続きます。
写真は200m先の被害木(ウメメ)1本です。脱出予定孔もあり、見逃すと今年クビアカの脱出を許す所でした。持ち主の方に同意を得ており、近日中に、伐採、焼却処分となります。



広範囲の調査で「なぜこんな所になぜ1本だけ」の結果でしたが、昨年産卵された被害木はフラスが見つかりにくいのがクビアカ被害の実態で、心配の種は尽きません。