2023.8.6 クビアカのフラス排出も色々な段階があります。

フラスも幼虫の成長段階やフラスの出し方、樹液の有無などその形状が異なります。今回、2本のサクラで幼虫捕殺とフラスの確認、検証結果を評価するため全てのサンプルをPCR検査により確認しました。1本目は3カ所(①非常に少ない部位、②大量に排出される部位、③最初はパウダー状で後からフラスに変わった得意なケース)、2本目は④最初は大量の樹液のみでフラスの排出が無く、その後フラスが排出されたケースです。これらは全て、幼虫、フラス共にPCR検査で陽性でした。

①最初は樹液だけで、後からフラスが微量に出ているケース

確認、捕殺した幼虫1.2cm

②樹液、フラス共に多く排出されたケース。

確認、捕殺した幼虫2.5cm

③根本で最初パウダー状のフラスだけで経過観察をしていると徐々にカリント状のフラスが出始めたケース。

捕獲した幼虫2.5cm

④最初は右側の樹液のみで経過観察していると、左側からフラスが排出されたケース。

下記の写真の段階でクビアカ加害と推察。

結果は、10日後にはフラスが排出された。

捕獲した幼虫右側の根の上2.5cm、1週間後、樹液の下を剥がすと更に幼虫1頭を確認。(この部は2頭いました)

初期ソーメン、最盛期、かりんとう、うどん、末期の挽き粉状態の変化は一般的ですが、この事例は幼虫の成長段階、 最初に産卵された部位(健全部、半枯死部等)の状況で樹液が先に出たり、パウダー状のフラスが出たりと色々なパターンがあります。樹液のケースは一番多く見られますが、パウダーのケースもよく見かけるようになりました。

激害地ではこんな観察や幼虫捕殺などやってられないと思いますが、兵庫県では、まだこの様に色々なケースを検証しながら早期発見に務め、全ての被害木の処置をしています。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)