2022.4.26 JYUKU生の皆様へ 福島行きの念願が叶いました。

14年前、岡山での松枯れ相談がご縁で、「人と人とのつながりの大切さ」を一本のマツが教えてくれました。ある時は、岡山でのおじいさんの延命を託し、ある時は震災で津波に流された福島の娘さんやお孫さん達の安否を託し、これらの願いや思いを一本のマツが命のリレーをして、福島までたどり着き、元気に育っています。念願が叶い、4月24日このマツに出会うことが出来ました。

たかがマツ、されどマツです。親木は枯れ、球果から採取した種が発芽、岡山と福島をつないでいます。

岡山県美作市のマツ苗(剪定して庭木とし育てます)

福島県大熊町のマツ苗(自然樹形として育てます)

お地蔵様と慰霊碑に花を手向けて・・・・・・

下の写真の場所は 汐凪 ちゃんの遺骨が見つかった場所です。後方の津波に耐えて残った1本松の梢にはミサゴが営巣、毎年巣立って命の営みを繰り返しています。

このマツもダメージが大きく50%が損傷、内部腐朽が著しく進んでいます。(周辺を整備、秋に球果を採取、苗を育てる予定です)

海岸では津波の後育った実生のマツが松林を作ろうとしています。

小学校を訪ねるとあの日、あの時、あの瞬間で時間が止まったままです。

校庭の隅のプラタナスが「うんてい」を飲み込み続けていました。

子供の声が聞こえなくなった幼稚園ではモミジの古木が目にもふれることなく生き続けています。

不定根を出した生き様には生きる勇気がもらえます。(大切に護るお手伝いをさせていただきます)

塩風による害を受けたサクラ、ここは堰堤が作られる予定で移植保護計画が進んでいます。

今年も残った枝で可憐な花をつけていました。耳を澄ませば波の音、ウグイスの鳴き声が聞こえ、木々や草花は芽吹き、何も変わらない、いつもと同じ季節を繰り返しています。

しかし、これが現実です。

これらの風景、まだ数十年、数百年の厳しい永い、永い道のりを感じました。・・・・

ドキメンタリー番組が企画されて1年、収録が始まって半年以上、岡山、姫路、京都、そして福島でやっと終了しました。しかし、これを機に1本のマツがつなぐ人と人の縁は、又、新たな一歩を踏み出そうとしています。奇しくも今日が私の誕生日です。「護ること・残すこと・伝えること」もう少し頑張れそうです。

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