2021.11.9 JYUKU生の皆様へ 250年の命をつないで満開を迎えます。
先日定期巡回と継続樹勢維持処置を行った天然記念物の「フダンザクラ」です。250年の命をつないで満開を迎えようとしています。この地は、モミジの紅葉とサクラの開花が同時に見られるとコロナ禍でも多くの参観者が訪れます。
主幹は枯死、崩壊が始まっていますが不定根誘導処置により250年の命をつないでいます。
初期発根確認管にも多くの根が確認出来ます
現在4本の年間維持管理を行っていますが、毎年位置を変えて実施している「土壌灌注」の灌注穴に充填した土壌改良材に伸長した根です。施工部分は筒状に細根が見られます。(筒は通常施工で約40cm~60cmです。)
通気通水性を確保するために、坪状土壌改良部に埋設した割竹です。割竹周辺には根が集まり、水と酸素、肥料分を求めて根が集まってきています。割竹が朽ちて中の充填材が見えています。
今回から、新たな工法として、通気通水管を無くし、そのまま土壌改良材の中に、通気通水性のある筒状の充填材を埋め込む工夫をしました。あるものを使って「コンコン作業」をすることで簡単に綺麗な充填材だけの筒が埋設できます。
下記写真は、充填材の上に化粧採石を置いて、コケ修復する直前の写真です。充填材の筒は深さ70cmです。(竹の輪っかは、化粧砂利をのせると取り除きます。)
下記写真は充填材の上を化粧砂利で覆い、コケを修復しています。(化粧砂利の色は、場所により変えていきます)
このような処置を、隔年4カ所/本単位で繰り返すことで、清浄土壌に入れ変えて、新しい発根を促しています。特別な衰退原因のある木は、このような継続処置が必要です。JYUKUの研修では継続してこのような作業と過去の施工状況が実践現場で観察、確認出来ます。