2020.9.20 JYUKU生の皆様へ クビアカ対策BB1515根株シート追加情報

クビアカツヤカミキリ対策の一つとして、切り倒した被害木の根株から脱出する成虫対策や再産卵が課題になっています。抜根して搬出、適切に処理をすれば良いのですが、場所によっては費用対効果を考えると難しい場合が大半です。ネット被覆をされるケースもありますが、処理木は半枯れ状態が多く、ひこばえなどでネットが破損するためその効果が十分得られません。2020年1月19日から地元樹木医の協力を得てこの課題を解決すべく取り組んだのが、遮光率と強度を考慮した防草シート(BB1515通常タイプ)を被覆する方法です。9月20日に確認しました。

この検証結果は、2020年6月27日に開梱して成虫の死骸2頭と、ひこばえの枯死、根株の枯死を確認して効果あると既に本ブログで公開 (https://mune-eco.net/archives/710 )していますが、その後、再被覆して今シーズン残りの発生状況と効果を9月20日に再開梱し確認、その結果、新たに4頭の死骸を確認しました。

クビアカはアリなどに既に食害されて分散していましたが、特徴のある前胸背盤、頭部、触覚などを1頭づつ確認してカウントしました。

写真では2頭分が確認できますが解るでしょうか?

根株は完全に枯死、材は既に変質、切除後1年後の被覆であり、本年度新たなフラスは確認できなかった等々で今後の脱出はほぼないと判断して検証を終了しました。(隣地で同じ様に、切り株に防草シートを被覆した試験を同時に行っており、この切り株は被覆時フラスがない切り株で、今シーズン、クビアカの発生が見られなかった等々時系列で総合的に判断しています。)

この検証結果の範囲では、3年、3シーズン根株に被覆すれば、シート効果によるクビアカの脱出、再産卵防止、 遮光によるひこばえ抑制 根株の枯死、材変質効果が得られると思われます。

JYUKU生の皆様へ 今回の検証は上記調査も含め3案件行いましたので順次その結果を紹介していきます。今回の調査に関して樹木医3名他2名の方々の協力により実施することができました。シルバーウイーク休み無く4日間東奔西走でしたが、樹木や検証結果は人の都合を待ってくれません。今回のシート開梱ももう少し遅れると完全にアリに食害されクビアカの死骸は消滅するところでした。現場の試験や検証はフットワークが軽くないとできるものではないことが良くわかりました。 助成金を充てにした計画や思いだけでは限界があり「いかにこまめに現場に足が運べるか否かで決まります」次回2例目は、クビアカガードネットが確実に成虫の脱出を抑制できた事例報告になりますのでご期待下さい。

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