2020.7.18 7才になった おーちゃんちのサクラが! 続報も追加
老々介護(但し老犬17才)の毎日ですが、犬の歩くスピードが亀の様に遅くなり、200mがやっとです。 散歩コースを変え、歩調を合わせて歩いていると今まで見過ごしていた近所のお宅のソメイヨシノが異常です。昨日気がつき早速、サクラを見せて欲しいと訪問し調査しました。 「歩みを変えると見えないものが見えてくる」
明らかに、萎ちょう状態で落葉が始まっていました。何種類かの要因が頭をよぎりましたがためらわず、幹の根元の樹皮を剥いで確認、予想どおりでした。
樹皮下は菌糸膜がビッシリとほぼ全周確認されました。独特のキノコ臭で毎回、いやになるほど嗅いでいるナラタケモドキと同じ臭いです。(16日も京都で体験したばかりです)経験の範囲ではこの状況から樹勢が戻ることは難しく、さーどうご家族に伝えるか悩むところです。まず奥様にサクラのことを色々伺いました。 「よそんちのサクラと比べると葉の色がおかしいなー?と思っていました。このサクラは、おーちゃんが生まれた記念にと、7年前に植えたんです。もうダメなんですか・・・・・。やっと花が咲き始め、今年も綺麗に咲いたのですよ。・・・・・」 おーちゃんも二人の会話で何となく理解している様子でした。
このソメイヨシノは、生きた樹木を枯らすキノコの菌糸が樹皮下を侵し、養水分が通わなくなり萎ちょう状態で衰退や枯死する病気「ならたけもどき病」だと思われますね。正式には出てきたキノコで確認したり、調べる方法はあります。この夏を超すのは難しいでしょうね。又、同じところに植えても菌糸が残っており接触感染ですぐ枯れるやっかいな病気です。水はけが悪い所に植えたり、逆に乾燥する状態など樹勢が弱る植栽環境は良くないでですね。云々・・・・・。
「おいおい何を言っているんだ、目指していたのは御殿医ではなく町の木のお医者さんだろう。」 「ついつい、事象、現象の説明ばかりをして今の奥様やおーちゃんの心境を察していないぞー」 と、もう一人の自分が、 まだまだダメですね。(初心貫徹)
おーちゃんは、いつも私を見つけると「おっちゃーん」と手を振ってくれます。とった魚もトンボも見せてくれます。
「おーちゃんが7年間、大きな病気やけがをしない様に見守ってくれていたのですね。今回も何か身代わりになってくれたのかも知れませんよ。樹木は私達には解らない生命力を持ってます。今までも奇跡の様なことがありました。このまましばらく一緒に様子を見ましょう。毎日の散歩コースをこちらにします。老犬にもまだまだ頑張ってもらいます。」
もちろん、毎日見続けながら責任を持って最後を迎えた場合の処置、新たに植栽される場合はお手伝いさせていただくつもりです。
続報 2020.7.25(1週間後)通常、萎ちょう状態で枯れると葉が付いたままのケースが多いのですが、ほとんど落葉しています。(未だ、葉を落とす力が・・・!)
大阪のサザンカで経験ですが、全て葉を落とし、秋には一部芽吹いて回復の兆しがと大喜びしたのですが、結果その芽は枯れ、全体が枯死しました。塩害等での落葉とちがい、 ならたけもどき病で衰退、落葉した場合は、樹体に残っている養分だけで一端芽吹く場合がありますが。養水分の供給が出来ないため後が続かないのです。翌年枯死した切り株からは根が延びていた方向に複数のナラタケモドキの子実体が発生していました。