2020.7.22 JYUKU生の皆様へ キャッチボールができかけると本物か?

JYUKU生の皆様へ 16日も京都で定期巡回でしたが、永年続けていると巡回結果の報告書に対して、求めないのに文書で課題事項に対しての詳細な処置内容、進捗状況の答えが返って来ます。この様な「打てば響く」関係(キャッチボールができる)になれば本物でしょうか。有り難いことです。(結果、この庭園は終身契約先です)

神社仏閣の庭や大きな庭園は、施主様と昔からの職人さん達がおられ、調査や処置の結果はもちろんですが、樹木良し、お客様良し、職人さん良し、自分も良しの「四方良し」の関係でないと長続きはしません。

そこに管理方法の手腕が問われる所ですが、特別なことは何もしていません。ここでも「日常を知ることで変化点を見る」ことに終始しています。その事例の一つです。

点検孔で地下水位という変化点を見ていますが、この数値は毎回ほとんど動きません。ここのケースは、逆に動かないことで土壌中の変化を知ることが出来ます。

その変化は、検土杖により「見える化」出来ます。毛細管現象により水位より高い位置が徐々にグライ化(無酸素化土壌)して根に必要な有効土壌が減少しているのです。結果、樹勢にも影響してきます。

古い庭園の池の中の島や、池の縁に植栽されている樹木で数百年たったものはほとんど無く、この問題を解決出来ないために数十年に1回程度、改修、植え替えが行われているからです。その対策は、現在では「自然の理」によって解消、軽減出来ます。 景観を変えること無く毛細管現象を断ち切ることと、雨水の流入で酸素を深部に送り込む方法です。その具体的な施工方法はJYUKUで説明します。この様に、視点、観点を変えて「気づく」ことが出来れば課題解決のヒントは無尽蔵です。

検土杖調査イメージ図2020.7.16

下の写真は、別の庭園で特別許可をいただいて池の近くを掘削調査させていただいた貴重な写真です。池水面高さまで掘り進むと底から水が湧き出し、掘削断面は毛細管現象によりグライ化が上部に進んでいるのがハッキリ確認出来ました。(写真、右側が池側です。池とは反対側方向写真左にもグライ化現象が広がっています。) 池の縁は、島の様に全体が水面高さから上部にグライ化するのではなく、池側から徐々にグライ化が進んでいることが良くわかります。結果、新しい根は池とは反対側に伸長していきます。(これが又、新しい課題を生んでいきます。)

採取した土壌です。グライ化した部分に根はありません。

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