2022.2.8 JYUKU生の皆様へ 「救えない場合もある」が、頑張りました。(2.12の続報を追記しています)
JYUKU生の皆様へ 今日も個人邸のクロマツ樹勢診断でしたが、重度の葉ふるい病でした。処置方法を口頭と書面の発送によりお伝えしましたが、現場で話した内容はその時わかっていただけても記憶に残らないことが多く、必ず、後日書面を渡しています。
帰り道、1本のクロマツが衰退して梢まで球果を多くつけており、その原因が気になったので調査をしました。(職業病です) 持ち主が不明の場所でしたので近くの第三者の方に立ち会っていただきました。道路からは全く見えなかったのですが、現場は恐ろしい状況でした。
衰退には原因がある。
梢まで球果がビッシリ。
根元はススキや雑草に覆われています。(特に夏場は全く寄りつけ無い場所です)
この状態でもまだ原因はわかりません。
根元を掃除すると、タイヤが出現!
簡単には解除できなかった。
全くノミが入らなくなった。
ここで一旦、あきらめました。
タイヤの中にはワイヤーもあるため、発電機を持ち込んで電動ノコで切断して、巻き込みを解除しようとしました。しかし、既に全周5cm以上食い込んでおり、ノミでも深部の食い込みが取れないか試行錯誤しましたが、タイヤの内側の突起物も巻き込んで全く抜けない状況でした。
これ以上は手が尽くせないので、あきらめざるを得ないケースです。廃棄したタイヤの中で育ったマツの宿命です。十数年早く気がついておればと思うのですが、持ち主も解らない場所のマツまで中々目が行き届きません。 それにしても・・・・・・ 色々考えさせられる1日でした。
やはり気になり11日、ダメ元であきらめずに再挑戦しました。ダメージを少なくするため小さな穴を空け、確認しながら進めました。特に、タイヤの中にワイヤーがあり、ノミ2本をダメにしましたが、狭い穴に金ノコを入れたり工夫しながら半日、やっと解除することが出来ました。
最後の1本は、ブチと音を立てて切れましたので、相当テンションがかかっていたと思います。
タイヤの構造から複雑に挟み込みながら食い込んでいます。
未だ全周の1/3しか外せていませんが、食い込んだ部分は無理をせず、少しずつ取り外そうと思います。しかし、予想以上の食い込みで樹皮剥離のダメージもやむを得ません。全部取り外せて10年後樹勢が回復することを願うばかりです。(今日からマツのうめき声を聞かずに眠ることが出来そうです。)
2月12日、近所の方に手伝っていただいて何とか取り除きました。やむなく樹皮が剥離した部分も多く、保護剤は塗布しましたが、後はマツの生命力に期待するのみです。
被害部の幹周130cm(直径41cm)、タイヤの内周直径30cmで、5cm食い込んでいることが判明しました。
不思議なことに、本日、お手伝いいただいた方は、この土地の所有者の遠縁にあたる方で、土地の所有者とは数十年前から音信不通だとのことです。