2020.6.27 モモ園のクビアカ被害は今も続いています。
2017年7月8日初めて徳島県板野町でクビアカツヤカミキリのモモ園の被害地の実情を見て以来、徳島県には毎年複数回訪問して、NPOなどの活動と平行して、何かお役に立てることは無いかと防除対策方法も含め試験施工、検証を繰り返しています。私達には 薬剤による科学的防除は検証、評価が難しので、物理的防除を主体に試験施工を行っており、その中で可能性のある対策が複数見つかっています。その検証結果に基づき、効果の得られた内容については全国の被害地に情報提供を行っています。本日も訪問すると収穫目前の複数のモモの木が被害を受けていました。
収穫直前の被害木、全体が実をつけたまま萎ちょう状態です。根元を見るとフラスが堆積しています。収穫期と羽化脱出時期が同時期であり薬剤が使用できない状況です。この被害木からは今年も本格的に羽化、脱出が始まります。周辺の成木の大半の根元からもフラスが出ています。この状況が被害発生後毎年繰り返されています。(全国でも新たな果樹園の被害地は同様の被害連鎖が予想されます)
毎年、次々と枝を枯らしながらも枯死していない被害木、根元や幹の途中からフラス、樹液が出ています。
被害木の切り株の横に新たに植栽されたモモの苗木も3年以上経過、収穫が始まりました。このモモの木が成木になるまでに微力ながらクビアカ対策確立を目指したいと、この現場は決意を新たにさせてくれました。 「全ての被害木を新たな苗木で更新されたモモ園。」
このモモ園がクビアカ対策への強い決意の原点です。モモ園復活を目指して新たにモモ苗を植栽されている農家の方々に少しでもお役に立てればと活動を続けます。結果として、徳島での防除対策検証結果は全国被害地のサクラ、ウメなどバラ科の被害対象樹木を守ることにもつながります。次の続編投稿は、本日行った防除の具体的事例と検証結果(3事例)です。