2022.8.31 クビアカ被害者から加害者に
兵庫県ではクビアカツヤカミキリの被害が新たな展開を迎えています。明石市で6月27日の成虫確認、 その後神戸市での成虫確認、芦屋市で7月27日にフラスを確認して、始めて兵庫県で実害が発生していることが判明しました。近隣府県の状況から、いつかは被害が発生すると予測はしていましたが、本年、成虫、フラスのいずれも一般市民の通報により確認されました。 個人的な見解ですが、この段階での今年の一連の事象は「被害者」の位置付けです。しかし、これらを確認後の初動対応、対策いかんによっては今後「加害者」となり得ます。
7月26日、明石市の成虫初確認場所で、今年の産卵、孵化幼虫と思われるフラスを確認しました。いずれもPCR検査の結果、陽性となりました。
7月26日、3本で確認したフラス。(写真では太く見えますが、確認時はツマヨージの太さです)
既に、確認されている被害木の処置対策と併せて、今年、広範囲に飛散している成虫による新たな被害木の確認、処置対策が急がれます。又、当然、他の健全木への予防防除、被害調査も隣接市町から全県へと範囲を広げ、来年に向けて取り組むことになります。初動から関係機関、市民、樹木医の皆さんの活躍で被害の全容を確認出来つつあり、被害木処置(伐採、樹幹注入、薬剤注入、ネット巻き等々)のトリアージも順次実行されています。しかし、今年産卵されたクビアカの新たなフラス滲出は今からですので、発見、確認にはより多くの市民の目と協力が必要です。
現在、初動からの経緯等まとめを行っていますが、現場はいよいよ防除対策が本番を迎えます。このクビアカとの戦いはエンドレスです。引き続き可能な限りの啓発活動、防除対策のお手伝いをしたいと思いますので県内関係者の皆様の協力を御願いします。