2025.11.20 クビアカ対策研修会開催
神戸市の国営明石海峡公園「あいなの里公園」で日造協兵庫県支部主催のクビアカツヤカミキリ対策研修会が開催されました。第一部の座学では兵庫県に隣接する府県の発生状況、クビアカの脅威と対策について、第二部では被害木の処置方法を学んでいただきました。
座学の様子

立体標本等展示品の一部

現地研修で設置した当日限りのリアルな被害木(フラスと成虫)

現地研修の様子

ネット巻き実習や樹幹注入実習
緊急巻き 設置前(被覆部3幹)


緊急巻き(作業時間20分/本)

標準浮かせ巻き 設置前(被覆部4幹)

標準浮かせ巻き(作業時間平均45分/本)作業は皆さん参加いただきました。目立ちませんが、同時に防草シートの敷設、幹のひこばえ抑制パッチ、メンテナンスの開口、縫合処置も行っています。(この浮かせ巻きは縫合部は1箇所、1枚のネットです)

寒い中お疲れ様でした。

座学による研修内容

現地研修による内容
模擬被害木の状況(フラスや成虫)を見ていただき、物理的防除(ネット被覆)と科学的防除(樹幹注入)方法を実体験。必要資材の説明の後、各作業での重要ポイントを説明しながら2方式を研修。
①緊急巻き(徳島方式)6月~8月の成虫発生をネットを密着させて巻き付け抑制する方法で9月以降に取り外します。巻き付け時間が短く、確実に脱出抑制できます。現時点では幼虫は死滅さすことが出来ないので毎年フラスが確認されるとその作業を繰り返します。
②標準浮かせ巻き、被害木及び、未被害木にネットを浮かせて巻く方法です。成虫の脱出抑制と産卵抑制に効果があり、耐用年数は現時点で5年程度です。成虫発生時期は定期巡回捕殺とメンテナンス、ネット巻きしていない上部は薬剤散布をすることでクビアカ被害から持続して守れます。
クビアカ対策は、これらの対策やその他の薬剤注入、捕殺等々物理的防除と科学的防除を組み合わすことでより防除効果が得られます。
