2023.10.5 クビアカ対策の試行錯誤が続きます。
クビアカ対策の物理的防除の一つの方法として、薬剤が使えない場所で産卵された卵を高圧洗除去出来ないか栃木県足利市の公園で試験施工を行いました。課題としていた効果の評価方法が今回栃木県の試験場で開発された「ブラックライト」により「卵が光る産卵確認方法」により解決、施工前の卵と施工後の卵の除去を容易に確認できました。
あらかじめ強力なボンドで疑似卵を色んなパターンで埋め込み準備していただきました。当然、クビアカに産卵された本番の大枝も準備されていましたので洗浄除去試験を行いました。
高圧洗浄による除去(今回は一つの方法だけですが、2本同時に使って対象物を浮かす方法やバックフラッシュ等洗浄には複数の工法があります)
全て綺麗に除去(樹皮もダメージが無くサクラ本来の樹皮の色が出ています)
今年クビアカに産卵された大枝も準備いただき色々な角度から洗浄をして、ブラックライトで確認していただきました。
結果、ブラックライトで除去確認しながら洗浄を行うとほぼ除去が可能だと判明。早速、下記写真の洗浄ノズル(ショートガン)とブラックライトを一体化させた洗浄ノズルを制作しました。(左右に移動さすと卵の有無が確認できます)来年度、被害地で本格的に施工して評価、検証をして行きます。
右のライトで卵を確認、ノズルを右に移動して洗浄、ライトを左に移動して確認する作業です。(取りこぼしが完全に防げます)
更に、掘り取りや捕殺位置を容易にするため、樹皮直下のある程度幼齢の進んだカミキリ幼虫位置が確認できないか、ダメ元で聴診器を加工したり、水道の漏れ試験等色々試していますが中々難しいですね。(特定するための微細な音の判別が現時点ではできていません)
このように、現場では少しでも可能性のある事は、とにかく試行錯誤しながらクビアカ対策を進めています。特に洗浄に関しては20年の実績がある「樹木クリーニングⓇ」の特許技術が今回発揮された結果となりました。