2020.5.22 JYUKU生の皆様へ 処置はシンプルな方法が効果的。

JYUKU生の皆様へ 今日は市内の寺院から安全確保の為、イトヒバの断幹をしたがその後、残った部分をどうすれば良いかの相談があり現地を確認、残った幹(H5m)の枯死部の樹皮を剥ぐと上部から根元までシロアリの巣でした。シロアリを確認すると特有の頭の形状からヤマトシロアリでなく、イエシロアリと判明、隣接する木造の建物にも影響が出る可能性があるため応急処置をしました。通常、殺虫剤だけでは効果が少ないので、応急処置は腐朽部分(蟻道等)を取り除いて、残った枯死部にシンプルな「炭化キガタメ処置」を行いました。(作業時間3時間)

随所でイエシロアリを確認、 この状況が、根元まで連続しています。

枯死部は無理に削らず、腐朽部分のみ取り除き、炭化処置をし、その後キガタメ処置をします。内部の腐朽菌まで到達しませんが、処置後、開放、乾燥さす事で、自立強度の維持と腐朽進行を遅らすことが出来ます。

炭化、キガタメ処置完了。

「見える化の検証」 シール材を使った現場のサーモグラフィー写真(サクラ)

炭化時に使うシール材は1200度の高温にも耐え、処置後の熱伝導を瞬時に抑制することで健全部には全く影響はない優れものです。いつも、現場には七つ道具の一つにこのセットを持参しているので助かります。今後も定期的に経過観察して、シロアリの発生状況によってはベイト剤設置を検討します。JYUKUの現地実習では、重要なポイント解説と炭化キガタメ処置実習も行います。

ご住職にも立ち会っていただき、気がつかなかったシロアリ対策と違和感のない仕上がりに喜んでいただきました。明日檀家の方々が奉仕作業にこられるので、ご覧いただいた一連の処置を説明されるそうです。

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