2023.2.7 JYUKU生の皆様へ 点をつなぐと線になり、断面が見えてきます。

JUKU生の皆様へ 昨年からサクラの樹勢衰退原因を調査しており、引き続き今年も追跡調査を実施しました。特に試掘を行う場合は根に負担の無いよう落葉期に行います。今回の調査ではシダレザクラの枯れ下がりの原因調査に重点を置いています。通常、枯れ下がりは底根に何らかの異常がある場合が多いのですが、その対策として高植えをし、再植栽されたシダレザクラが3年程で又枯れ下がったのですからその原因は複数あると判断し調査を行いました。(今回は都合により写真の掲載は出来ませんのでイメージ図のみとなります。)

シダレザクラの上部枯れ下がり現象は結果で、その原因は根に起因する場合が多いことは解っていますが、それを立証するため土壌調査を行いました。(今回は土壌に起因する内容のみに止め、腐朽菌等その他の要因についてはJYUKUの研修で詳細説明します)

点の調査結果をつないで行くと線となり断面構造が見えてきます。(上の図は調査予定ですが、実際の調査でデータを整理した下の図で植枡の状況が推測出来ます)検土杖では不透水層を確認出来ました。


下記の試掘調査結果は実際に試掘溝(穴)を掘って確認したイメージ図です。予想どおり滞留水の層を確認、水が湧き出ました。

下記のイメージ図は、その対策も含めて提案している内容です。限られた有効土層をいかに活用するかがテーマです。

今回の調査を通じて、主原因は特定出来ましたが、最終的な衰退原因は2次的な要因も複数加わり複雑な結果となりました。いずれの調査現場でも基本の調査項目は消去法で原因を絞り込むことが出来ますので欠かせません。点と点を結ぶと線や面が見えてくるように、「無い、無い」を確認していくと「ある」が見えてくるから不思議です。(今回の報告書枚数は添付資料も入れてA4で50頁です)

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